もう一度聞かせてよ
君の言葉で
「覚えてないの?」
「なんの、事・・・?」
貴女の言葉が
私を繋いでいるのに
忘れてしまったの?
「心に刻まれてるはずだよ」
あの日の、あの言葉
その唇でまた 私を酔わせてみせて
「覚えてないわよ、佐助っ・・・!」
嗚呼、怯えた顔も美しく
愛しいとさえ思える
「ねぇ、言ってよ 紗羅」
自分だけ覚えてるなんて、不公平じゃないか
「本当に、覚えてないのよっ」
「怖いの?
可愛いね、そんなところも」
身体を震わせ
恐怖に瞳を彩らせながら、見上げてくる
「どうしても、聞きたいんだ」
終焉の告白を
(さよなら、愛してる
泣き顔が今も脳裏に焼き付いて、離れてくれないんだ)
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