許さない
認めない
なにがなんでも
守ってあげる
「・・駄目よ」
目の前に紅い華が咲いた
「貴方では、駄目」
風かと見間違える程 鮮やかな影
その正体は
「・・っ紗羅・・・」
ぴたりと動きが止まる
戦装束は血に塗れ
その瞳に
殺意を宿して
振り返ることなく
敵に刄を突き付ける
「ねぇ、二度とこの人に手を出さないと誓うなら、助けてあげるわよ?
竹中半兵衛」
「・・仕方ない、ね
この場は一旦引こう
次は君を勧誘しにくるよ」
地面に紅い雫を垂らしながら竹中は去っていった
「おい、
珍しくswitch入ってんじゃねーか」
普段は決して見せない
奈落の闇を身に纏って
ゆらり、と
こちらを振り向いた
「許しませんよ?政宗様
幸村兄様以外に殺されるなんて」
真っ直ぐ向けられた刄は紅く染まり
同じように
身体にも紅が散っていた
何人、
殺してきたのだろう
何度、
身体を紅に染めてきたのだろう
俺の元へ来る前に
「ね、政宗様
絶対、許しませんからね?」
晴れやかな笑顔に
なんと似合わぬ
屍の数
まずは君に殺されないように
気を付けなきゃね!
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