甘い 甘い
その香は
誰の為?
「・・お前な、人ん家で何やってんだよ」
「あ、政宗様
何って、お菓子を作ってますが」
朝、台所を覗いてみたら、甘い香が漂ってきた
「そんなことは見れば分かる
俺はな、どうしてこんな朝っぱらから俺の家で、お前がそんなことをしてるんだ、って聞いてんだ」
「だって、こっちの方が使い勝手がいいんですもの」
きっぱり言い切った
「・・俺への嫌がらせか」
その甘い香は
アイツのため
「それもありますが、此処の方が使い勝手がいいんですよ」
喋る間も、その手は休まることなく
次々と菓子を作り出している
「俺はな、お前に嫌がらせされるために合鍵を渡したわけじゃないぞ」
「貰ったものをどう使うかはわたしの自由です」
「・・・言うようになったな」
机に並べられていく菓子
見ているだけで胃が痛くなってくるが
アイツはどうして
こんなものが好きなんだろう、と
ふと思った
「お前も好きななのか」
「えぇ、好きですよ」
そう言って、クッキーを1つ口に入れた
そして、また1つ
「貴方はどうして嫌いなんですか?」
ふわりと甘い香を纏って
聞かれたから
思わず手が出た
「・・・・っ!
政宗様っ!」
「俺は甘いものは嫌いだが、甘いお前は好きだ」
「珍しく真面目な顔してそんな浮事言わないでください
本気で殺しますよ?」
何となく、アイツが甘党な訳が分かった気がした
君の作る菓子はすごく甘くて
君は少し辛いんだ
・・・・・・・・・・
なんかぐたぐた
そのうち修正します
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