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夢は尽きる事なく、永遠に
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2026/04/03 (Fri)

どこか、いつか
気付いていたような気がする


闇からは決して逃れられぬ、と


それでも、
光は眩しくて
優しいカタチでした




「紗羅は、どこだ!」




今は昼下がり。
昼飯の支度を終えた佐助は、門の方の騒ぎに聞き覚えがある声を認め、
騒ぎを鎮めるべく、門へ向った。


「お約束がなければ・・・困ります!!」

「うるせぇっ!それどころじゃねーんだよ、どけ!」

「なりません・・・!」


やはり、騒ぎを起こしていたのは奥州の昇り竜、伊達政宗。
約束をしていないが、急用があるらしい。
彼の迫力に負けたのか、門兵はすでに及び腰だ。
溜息をつき、ゆっくり足を踏み出す。


「ちょっと、近所迷惑なんだけど?何の用?」

「good timing!真田に用があるんだ、通してくれ」

「旦那は今大将のトコロ。俺でよければ用聞くから、付いてきて」

「よし」


所変わって、佐助の部屋。
政宗はほんとうに急いできたらしく、珍しく肩で息をしていた。
その呼吸が整えられるのを待って、佐助は口を開いた。


「で、何の用?」



そして冒頭に戻る。




「何のこと?」

「とぼけるなっ!約束の日はとっくに過ぎてんだぞ!」

「そう言われてもねぇ・・・」

あの娘も旦那に似て猪突猛進だから、直ぐどっか行っちゃうの と
冗談混じりに付けたした。


ちなみに、政宗の言う「約束」とは、彼が紗羅を娶るときに出した条件の事である。
3ヶ月に1度、7日間は武田に戻っていい。
しかし約束の7日はとっくに過ぎており、更に3日待ってみたが音沙汰なし。
さすがに心配して、こうして駆けつけてきたというわけだ。



「お前は」

「ん?」

「いつも紗羅のお守りをしてるじゃねぇか」

「いつも、ってワケじゃないよ。 俺にも仕事があるからね」 

「そう、か・・・」


門の前で吼えていた威勢はどこへ。
佐助の言葉を信じて帰るのかと思いきや



「言え、狡賢い猿が」



威圧的な刃を喉元に突付けた。



「何の話?」

「全てお見通しだ。紗羅は何処にいる」


言葉を怒気に震わせながらも、刃は微塵も揺るがない。
少しでも動いたら、確実に佐助の首は飛ぶだろう。


「知らないよ。居ないってさっきから・・」

「悔しいんだろ?」


言葉を途中で遮り、はっきりと口にする。


「先に愛したのに、奪われて」


一瞬、佐助の表情が全て消えた。
そして次の刹那、笑い声が部屋中に響き渡る。


「そうだよ、その通り!
 俺の方が先に愛したんだよ!!だから、」



だから




「隠したよ、姫は」



俺だけを、 してほしいから



(俺しか知らない、紅い花に埋もれてる)













貴方の狂気に気が付いたのは
何時だったのかしら

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2009/02/04 (Wed) 短編 Comment(0)
優しく
最期にその瞳に焼き付けてあげる






「ねぇ、後悔してる?」


いいえ、と弱々しく首が横に振られる


「そう…」

「後悔は、してないわ」


言葉ははっきりと
勘に障った

悔いてくれれば、まだ
生かしてあげたかもしれないのに
かも、の話だが


「じゃあ、ね 姫」


ゆっくりと唇を重ねて
白刃を腹に埋め込んだ


「愛してるよ」


紗羅は花咲くように微笑んだ





最期まで
君は俺の光だった


(光は闇に侵されないなら、闇も光を喰らえない)
2009/01/23 (Fri) 思いつき Comment(0)
遺していくよ
呪いの言葉を





「やだっ!ねぇ・・ねぇっ・・・」


染み付いた紅が、雨に流されていく
消えない紅が付いた手で、温かさを失っていく身体を抱き抱える


「政宗様!政宗さま・・っ」

「泣くなよ、らしくねぇな・・・」

「ごめんなさい、ごめんなさい・・わたしのせいで…」


なるほど
こいつが少し気を抜いた時を、敵が見逃すはずもなかった
気が付けば勝手に体が動いて、背中を守ってやったんだ
だから俺が斬られた

道理で体が動かない
せめて指だけでも動けば、驚くほど取り乱しているこいつの涙を拭ってやれるのに


「応急処置だけじゃ間に合わない…!!
今ひとを呼んで来ますからっ」

「行くな」


離されそうになった腕を掴む


「政宗さま政宗さ・・・っ」


声にならない声でひたすら呼ばれて
涙は止まり方を忘れてしまったかのように流れてくる

痛いはずなのに
どうしてか心地好い


「泣くなよ、らしくねぇよ」


まさか彼女が俺のためにこんなに泣いてくれるとは

あぁ、本当に
体が動かないのが残念だ
力一杯抱き締めて
真っ赤になるまで愛を囁いてやりたいのに

世界が遠退いてきた
こいつのくしゃくしゃな顔が霞んで見えない


「やだ!政宗さま
逝かないで…」


声が遠い
きっともう時間はないから


「…紗羅、愛してる」



遠くで彼女が何か叫んだような気がした





わたしも、愛してる

(伝えられなかった想い)



(最後に笑ったのは、貴方)
2009/01/21 (Wed) 思いつき Comment(0)
逃げないで
置いていかないで
独りに、しないで



嗚呼、なんて女々しい





「捕まえた」

「痛っ!」



風になびく美しい髪を掴んで
しっかりと握った
そして細い腰を引き寄せる


「いきなりどうしたんです?」


声と雰囲気が
明らかに不機嫌だ


「・・何となく、な」


一旦腕を離して
向き合ってから
その胸に顔を埋める


「本当にどうしたんですか」


規則正しい心音と
少し和らいだ声が心地好い


「政宗様?」


顔を埋めたまま
声を絞り出す


「行くのか?」

「そういう約束ですから」


約束なんてしなければよかった、と
最近は本気で思う
最初から力ずくだったのだから


「すぐ帰ってきますよ」


その声には諦めが滲んでいた


「あぁ、すぐに帰ってこい」


これは我が儘





手離すのは、こんなに辛いのに
貴女の瞳に俺は映らない


やはりあの時のように
力ずくで
閉じ込めてしまおうか
どこにもいけないように
その手足を奪って
俺以外を想わないように
優しく洗脳してあげようか


貴女の笑顔と引き換えに



(俺だけを見て、想って)


でないと、
俺はいつか
貴女を
壊してしまうかもしれない
2009/01/15 (Thu) 思いつき Comment(0)
貴女はきっと夢の中でも
紅い世界に独り




身体を重ねる
背中に爪を立てられる
苦し気な息遣いが次第に甘い喘ぎに変わっていく
足を割って素早く己を滑り込ませる
繋がった部分が厭らしい音をたてる


「ねぇ、辛い?」


答えを貰う前に唇を奪う
堪えきれなくなった涙が溢れている


「愛してる」


こんなに愛してる
貴女の『最初』は希望通り旦那にあげた
だから他はもう譲らない
今度は俺の願いをきいてもらう

荒く息を吐き出す細い首を締める


「愛してるよ、どこにもいかないで」


離して、と目が訴えてきた
構わず力をこめる
しばらくして
瞳から生気が消えた



「愛してるから、どこにも行かせない」





これでずっと
君は俺のモノ



(いつまでも愛し続けてあげる)
2009/01/13 (Tue) 思いつき Comment(0)
手を伸ばす
指が触れる
あと少し
もう少し
届かせたい
掴みたい

何を
どうして
求めているの




「ちっ」

「あ、お早う御座います。今ちょうど起こしに行こうとしたところですよ」


リビングに出てみると
テーブルに並べられた美味しそうな朝食と
愛しい人の笑顔が出迎えてくれた


「嫌な夢見た」

「・・それは残念な初夢でしたね」

「ったく・・・。
やっぱ昨日お前を抱いて寝れば良かったぜ」

「寝言は寝て言ってくださいね。
さ、早く食べないと冷めちゃいます」

「あぁ」


連れない彼女に苦笑が漏れる


「そういえば、私の初夢は、みんなでどんちゃん騒ぎしてました。幸兄の家で」

「それは現実的だな」

「えぇ。政宗様の夢は現実に起こらないといいですね」

「全くだ」





だってあの夢は
俺の過去
もう二度と繰り返さないと誓ったんだ


(絶対手放さない)
2009/01/03 (Sat) 思いつき Comment(0)
風が冷たい


「幸兄、どうでした?」

「見ろ紗羅!大吉だ」


ほら、と花咲くように笑って見せてくれた


「おめでとうございます!で、佐助は?」

「中吉だよ」

「へぇ、意外に良かったわね」

「どうも。そういう紗羅は?」

「もちろん大吉よ」


不適に笑って、佐助に見せつけてみたら、苦笑された


「・・・政宗様はどうでした?」


心なしか青ざめている伊達男の手元を覗いてみる


「あー大凶、ね」

「ま、まぐれに決まってるだろ!!」


明らかに動揺しているその様に
思わず苦笑が漏れた


「枝に付けてあげましょうか?」

「・・やってくれ」


こいつでも信じるんだな、と内心で呟いた


「はい、できましたよ」

「Thank you」


枝に結んだ紙が冷たい風に遊ばれている


「そうだ!ねぇ佐助、帰ったらお汁粉作ってよ」

「それは名案だ!某も食べたいでござる」

「・・食べていけばいいじゃん?」

「「いーやっ!!」」


幸村と紗羅が同時に否定した


「だって、佐助のほうが美味しいもの
ねぇ幸兄?」

「紗羅の言う通りだ」

「そう言われちゃあ、作らないわけにはいかないね。じゃあ帰ろっか」

「やった!楽しみだわ」


はしゃいでいたら、不意に伊達男に腕を掴まれた


「俺はお前の手作りがいい」


目は口程に物をいうとは、よく言ったものだ
気のせいか、腕をつかむ手に力が込められているような?


「・・・・・。
佐助、私も一緒に作るわ」

「じゃあ俺様も、姫さんが作ったやつを食べようかな」

「む、某も!!」


いつの間にか日が傾き始め、風が一段と冷たくなってきた


「じゃ、帰りましょう
あ 幸兄、佐助、政宗様」

「どうした?改まって」

「今年もよろしくお願いします」


紗羅の笑顔は夕日より眩しく、そして温かかった



当たり前だよ!
絶対、手放さないから



(無邪気な笑顔を包み込みたくなる)






明けましたね
おめでとうございます

新年もよろしくお願いします


新年早々こんなのでごめんなさい
携帯で打つの久しぶりだ・・・
いろいろあって機種変したので、今まで溜めてたネタが吹っ飛びました(涙

とにかく!
今年も亀更新になると思いますが
ご承知ください(苦笑
2009/01/02 (Fri) 思いつき Comment(0)
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