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夢は尽きる事なく、永遠に
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2025/10/10 (Fri)
叫びは天に届かない





「逝かないで」

「我が儘言わないの」


視界は揺れっぱなし
意識も朦朧
温かさを失う身体

これで逝くな、なんて


「大丈夫だよ、置いていったりしないから」


だから、笑って居てよ




あぁ、冷めた身体に感じる



貴女の温もり



(最期の色は、紅)





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2009/02/19 (Thu) 思いつき Comment(0)
お菓子を飾って
甘く、甘く





今日はバレンタイン

最近のチョコ事情は複雑だ

一応の義理チョコ
自分へのマイチョコ
友達と交換するトモチョコ


そして今年注目の


逆チョコ



「…って言われてもねぇ」


毎年たくさん作って渡しているというのに


「どうしようかな」


机を埋め尽くすほどの
丁寧に包装した箱たちを眺めて、溜め息を溢す



「どうしたのだ?」

「うわっ!」


悩みの種が自分のすぐ後ろに居たことに気付かないなんて、
恥ずかしくなるのと同時に、鼓動が早くなった


「すまん 紗羅…大丈夫か?」

「だ、大丈夫です!」


疾走する心臓を宥め、笑顔で振り返る


「どうかしました?」

「うむ、これをな」

「?」


目の前に差し出された
不格好な形をしたソレは


「佐助に手伝ってもらいながら作ってみたのだ」


いつも世話になっているからな、と
恥ずかしそうに付け足した



もちろん
それだけじゃないけどね!


「ありがとう、幸兄!」


(まさかの逆チョコ!)







HAPPY VALENTINE ★

一応フリーに・・・
要らないですか、そうですよね(哀
2009/02/14 (Sat) 思いつき Comment(0)
今日は、初めまして

さぁ、始めようか





記憶というものは
ひどく曖昧だ
前世に関わることなら
なおさら信じられない

だから

過去に囚われず
自分は自分
昔とは違う
そう思っていた

なのに



どうして
貴女は此処にいるの?



もう二度と
出会えないと思っていたのに
もし奇跡的に巡り会えたとしても
それは俺を忘れていて、昔とは違う「他人」になっているだろう、と


なのに

それなのに

、なのに




「…さ、すけ?」


いきなり腕を捕まれた
昔と変わらない真っ直ぐな瞳で貫かれる


「猿飛佐助、よね?」


力強い口調の断言だった


あぁ、どうして


貴女は何も変わってない!!


「・・紗羅、姫」


嬉しすぎて声が震えてしまった


「あぁ!やっぱり!
佐助、佐助っ…」


人の目も気にせず、抱き着かれた
反射的に受け止める


「まさか同じ時代で逢えるなんて!
運命かしら?!」


「姫!ちょっと落ち着いてよ
ここ学校だから!みんな見てるよ?」


クラスメートや廊下で思わず立ち止まった人たちの視線が気になる


「あっ!ごめん」


半ば突き飛ばされる形で、身体は離れたが
すがるように、指を絡める


「?」

「ありがとう、姫
俺を見つけてくれて」


一拍おいて
紗羅は花咲くように微笑んだ





当たり前じゃない!




(だって今日は乙女の日よ!)






バレンタインデーに
奇跡的に再開した紗羅と佐助…とか(苦笑
2009/02/11 (Wed) 思いつき Comment(0)
恋の風は誰の味方?
それはもちろん





「もうすぐだな!」

「…何がです?」


機嫌が良いらしい
笑顔を向けられた


「St.Valentine's Day」

「あぁ
今ちょうど、幸兄と佐助に何を作ろうか検討していたところです」


ほら、と
眺めていた雑誌を渡す


「どれがいいかしら・・・」

「…真田は、甘いもんなら何でも食うだろ」

「だから迷ってるんです!」


まず
ケーキ、タルト、クッキー、パイ…
それすら決まっていない


「ところで、もちろん俺の分もあるよな?」

「え?
作る予定はありませんけど」

「よし、期待してるからな!」

「だから作らないって・・・もう!」


どさくさに紛れてキスをされ、真っ赤になりながら紗羅は思った




誰が作ってやるもんですか!


(俺はもちろん確信犯)







バレンタインシリーズ
作ろうかな
2009/02/10 (Tue) 思いつき Comment(0)
優しく
最期にその瞳に焼き付けてあげる






「ねぇ、後悔してる?」


いいえ、と弱々しく首が横に振られる


「そう…」

「後悔は、してないわ」


言葉ははっきりと
勘に障った

悔いてくれれば、まだ
生かしてあげたかもしれないのに
かも、の話だが


「じゃあ、ね 姫」


ゆっくりと唇を重ねて
白刃を腹に埋め込んだ


「愛してるよ」


紗羅は花咲くように微笑んだ





最期まで
君は俺の光だった


(光は闇に侵されないなら、闇も光を喰らえない)
2009/01/23 (Fri) 思いつき Comment(0)
遺していくよ
呪いの言葉を





「やだっ!ねぇ・・ねぇっ・・・」


染み付いた紅が、雨に流されていく
消えない紅が付いた手で、温かさを失っていく身体を抱き抱える


「政宗様!政宗さま・・っ」

「泣くなよ、らしくねぇな・・・」

「ごめんなさい、ごめんなさい・・わたしのせいで…」


なるほど
こいつが少し気を抜いた時を、敵が見逃すはずもなかった
気が付けば勝手に体が動いて、背中を守ってやったんだ
だから俺が斬られた

道理で体が動かない
せめて指だけでも動けば、驚くほど取り乱しているこいつの涙を拭ってやれるのに


「応急処置だけじゃ間に合わない…!!
今ひとを呼んで来ますからっ」

「行くな」


離されそうになった腕を掴む


「政宗さま政宗さ・・・っ」


声にならない声でひたすら呼ばれて
涙は止まり方を忘れてしまったかのように流れてくる

痛いはずなのに
どうしてか心地好い


「泣くなよ、らしくねぇよ」


まさか彼女が俺のためにこんなに泣いてくれるとは

あぁ、本当に
体が動かないのが残念だ
力一杯抱き締めて
真っ赤になるまで愛を囁いてやりたいのに

世界が遠退いてきた
こいつのくしゃくしゃな顔が霞んで見えない


「やだ!政宗さま
逝かないで…」


声が遠い
きっともう時間はないから


「…紗羅、愛してる」



遠くで彼女が何か叫んだような気がした





わたしも、愛してる

(伝えられなかった想い)



(最後に笑ったのは、貴方)
2009/01/21 (Wed) 思いつき Comment(0)
逃げないで
置いていかないで
独りに、しないで



嗚呼、なんて女々しい





「捕まえた」

「痛っ!」



風になびく美しい髪を掴んで
しっかりと握った
そして細い腰を引き寄せる


「いきなりどうしたんです?」


声と雰囲気が
明らかに不機嫌だ


「・・何となく、な」


一旦腕を離して
向き合ってから
その胸に顔を埋める


「本当にどうしたんですか」


規則正しい心音と
少し和らいだ声が心地好い


「政宗様?」


顔を埋めたまま
声を絞り出す


「行くのか?」

「そういう約束ですから」


約束なんてしなければよかった、と
最近は本気で思う
最初から力ずくだったのだから


「すぐ帰ってきますよ」


その声には諦めが滲んでいた


「あぁ、すぐに帰ってこい」


これは我が儘





手離すのは、こんなに辛いのに
貴女の瞳に俺は映らない


やはりあの時のように
力ずくで
閉じ込めてしまおうか
どこにもいけないように
その手足を奪って
俺以外を想わないように
優しく洗脳してあげようか


貴女の笑顔と引き換えに



(俺だけを見て、想って)


でないと、
俺はいつか
貴女を
壊してしまうかもしれない
2009/01/15 (Thu) 思いつき Comment(0)
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